Neo-Precision-Therapeutics

事業紹介

  • 個別化医療
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  • 事業展開
  • 補足情報
  • 個別化医療の今とこれから

    現行の標準的治療では、遺伝的要因や環境要因によって病態が多岐にわたる疾患に対して、本来の薬効が得られずに複数の治療薬を服用するケースは珍しくありません。現在では、特にがん領域において個別化医療が積極的に臨床導入されており、100種類以上の遺伝子変異の有無を調べる「がん遺伝子パネル検査」により、患者に適した治療薬を選択することが可能になりつつあります。しかしながら、それらの治療薬が運用可能な患者(特定の遺伝子変異を有する患者)は決して多くないことに加えて、標準治療の途中から個別化治療を導入する場合、症状の悪化により本来受けられた最適治療が受けられないリスク等が現在の個別化治療の課題となっています。

    当社では、独自の再生医療技術を活かした細胞製剤や遺伝子治療薬等の開発に特に注力しており、既存治療薬では治療困難な患者に対する新たな治療選択肢を開発し、個別化治療が標準化された将来、当社の製品を患者の元に届けられることを期待しています。

    当社が目指す個別化治療

    個別化治療とは、主に患者のゲノム情報に基づき個々に適した治療を行う取組みであり、現行の平均的な患者に対してデザインされた画一的な治療とは全く異なるアプローチです。ゲノム解析技術が進歩した今、短期間でゲノム情報を集めることで、従来の治療では考慮できなかった患者の遺伝的要因等を治療選択する上での材料にすることが可能となり、集団から特定個人に対して治療提供ができる時代へと変化しています。

    求められる次世代がん治療

    個別化治療の導入が期待されている疾患領域として、がん・中枢神経・感染症等が挙げられます。特にがん(悪性新生物)による死亡者数は年々増加しており、日本人が一生のうちにがんと診断される確率は50%を超え、がんで死亡する確率は約20%と言われています。がんは新薬開発が最も盛んな領域の1つで、最も多くのブロックバスターが創出されてきましたが、がん死亡者数は減少することはなく、治療満足度も決して高くありません。

  • 個別化抗原提示細胞ワクチン療法

    【概要】
    当社の抗原提示細胞ワクチン療法は、がん組織に発現するネオ抗原(変異遺伝子)ペプチドを標的とした免疫細胞療法です。ネオ抗原ペプチドを構成するアミノ酸配列は一人一人異なるため、これを標的とする治療は完全個別化治療と言えます。

    【製造方法】
    がんゲノム解析を行い患者のがん組織に発現するネオ抗原ペプチドと同一のものを人工合成します。次に、同一患者の血液細胞から抗原提示細胞を培養し、これに先ほどのネオ抗原ペプチドを搭載したものが個別化抗原提示細胞ワクチン(ネオ抗原ペプチドパルス抗原提示細胞ワクチン)で、品質管理試験をクリアしたワクチンを患者体内に輸注する治療法になります。

    食道がんのマーケットサイズ

    国内における食道がん罹患者数は少なくとも2039年まで緩やかな増加傾向にあると考えられています。

    当社の個別化抗原提示細胞ワクチン療法は進行・再発食道がんステージⅣの患者を対象にしており、その市場規模は年間約3,000 〜3,500人と想定しています。

    食道がんの特徴
    • 遺伝子変異量が多い
    • 市場規模が大きい
    • 競合治療薬が少ない

    成長戦略

  • Appendix

    医療技術の保険収載に向けた2つのトラック

    臨床実用化、即ち保険収載に向けては自由診療等の案確法*トラックと治験による薬機法**トラックがあります。 現在、抗原提示細胞ワクチン療法のほとんどはクリニック等にて自由診療で実施されていますが、これが再生医療等製品として保険収載された場合には、その製品価値は非常に高くなります。当社は、個別化抗原提示細胞ワクチン療法の治験を経て、保険診療の下でより多くの患者に本治療法を提供することを目指しています。

    自由診療と保険診療で実施される抗原提示細胞ワクチン療法の製品価値の違い

    条件及び期限付き承認

    〜再生医療等製品に係る新たな製造販売制度〜

    当社の個別化抗原提示細胞ワクチン療法が薬事承認された場合、医薬品ではなく再生医療等製品という品目に該当します。再生医療等製品には「条件及び期限付承認制度」という独自の承認プロセスがあり、現行の上市品の多くにはこの制度が適応されています。従来、薬事承認を受けるためには数年〜十数年かけて治験において安全性と有効性を検証するプロセスが必要でした。本制度が実用化されたことで、開発企業にとっては莫大な時間と費用をかけずに薬事申請を行え、患者にとっては再生医療という革新的な治療を受けることができるといったメリットがあります。

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